ここでは、CCG Arma3鯖でRTOとして活躍したいアナタのために簡単な解説を行います。
無線通信手(RTO、Radiotelephone Operator)とは、無線を所持し、他の部隊とのコミュニケーションを一手に担う役目を負った兵士のことです。Radiotelephone OperatorをもじってRATELO(ラテロ)とも呼ばれます。
RTOは個人無線と長距離無線を所持し、自身の所属する分隊や小隊本部と、離れたところにいる他部隊との間で無線での円滑なコミュニケーションを図るのが仕事です。
通信の4要素
無線通信は4つの要素から成り立ちます。
例1
Alpha 1:「Alpha 6、(こちら)Alpha 1。オーバー。」
Alpha 6:「Alpha 1、(こちら)Alpha 6、送れ。」
Alpha 1:「今日もハンサムだね、オーバー。」
Alpha 6:「了解、お前もな。アウト。」
例2
Alpha 1:「Alpha 6、(こちら)Alpha 1。LOCSTAT、オーバー。」
Alpha 6:「Alpha 1、(こちら)Alpha 6。LOCSTAT送れ、オーバー。」
Alpha 1:「グリッド123456、森の北端。北に二列縦隊で移動中、オーバー。」
Alpha 6:「了解。Alpha 6、アウト」
(※LOCSTAT・・・ロック・スタット、自隊の位置を報告するときに使う)
コールサインは、無線通信をする際に、(同じ周波数を聞いている他局に)送信側・受信側が誰であるかを知らせるための符号です。軍隊で用いられるコールサインは通常、作戦の開始前に全て決定されます。
以下に歩兵隊用コールサインの具体例を示します。
コールサイン | 読み方 | 所属 |
---|---|---|
Alpha 6 | アルファ・シックス | Alpha中隊 中隊長 |
Alpha 6 Romeo | アルファ・シックス・ロミオ | Alpha中隊 中隊長付無線手 |
Alpha 5 | アルファ・ファイブ | Alpha中隊 副中隊長 |
Alpha 7 | アルファ・セブン | Alpha中隊 中隊先任曹長 |
Alpha 1 | アルファ・ワン | Alpha中隊 第一小隊 小隊長 |
Alpha 1 Romeo | アルファ・ワン・ロミオ | Alpha中隊 第一小隊 小隊長付無線手 |
Alpha 1-1 | アルファ・ワン・ワン | Alpha中隊 第一小隊 第一分隊 分隊長 |
(Alpha) 1-1 Alpha | ワン・ワン・アルファ | (Alpha中隊) 第一小隊 第一分隊 A班 班長 |
無線通信では、明確さと素早さの観点からプロ・ワードと呼ばれる複数の無線符号を使います。こうすることで、長ったらしい文章を簡潔にまとめることができ、混乱を防ぐことができます。
以下はプロ・ワードの大まかな一覧となります。(一部省略)
プロ・ワード | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
All units | オール・ユニッツ | メッセージが同じ周波数にいる全ての隊に対するものである時にこの符号を呼びかけます。 |
Break | ブレーク | 長いメッセージを送信している最中に、何らかの理由で途切れる場合に用いる符号。 Breakを呼びかけ通信を中断し、また再開して通信を終了するまで、あなたに通信の優先権があります。 重要なメッセージがある場合は、他局のBreakの後に2、3秒待ってから通信を入れることもできます。 また、他局の通信中に緊急のメッセージを割り込ませる場合も、Breakを3回呼びかけ、割り込ませてもらうこともできます。 |
Charlie Mike | チャーリー・マイク | 「移動を継続します」という意思を伝える符号です。Continue movingの頭文字から。 |
Copy | コピー | 送られたメッセージ(報告)に対して、「内容を理解しました」という意思を伝える符号です。≒Roger |
Contact | コンタクト | 「敵と接触しました」という意思を伝える符号です。この符号に続いて詳細情報を送信します。 |
Check fire | チェック・ファイア | 「射撃を中止し、敵味方の区別をしろ」という意思を伝える符号です。 |
Interrogative | インテロゲーティブ | 「これから質問をします」という意思を伝える符号です。この符号に続いて質問を送信します。 |
Over | オーバー | 送信側が受信側に、「私のメッセージは以上です、返事をどうぞ」という意思を伝える符号です。 |
Out | アウト | 送信側または受信側が、相手に対し「これにて通信を終わります、返事は必要ありません」という意思を伝える符号です。 |
Oscar Mike | オスカー・マイク | 「これより移動開始します」という意思を伝える符号です。On moveの頭文字から。 |
Roger | ラジャー | 送られたメッセージ(命令)に対して、「理解し、了解しました」という意思を伝える符号です。≒Copy |
Say again | セイ・アゲイン | 「最後に受信したメッセージが理解できませんでした、再送信してください」という意思を伝える符号です。 日本語では「再送せよ」がいいでしょう。 |
Send your message | センド・ユア・メッセージ | 送信側が受信側に呼びかけてきた際に、「メッセージを受け取れます、メッセージを述べてください」という意思を伝える符号です。 日本語では「送れ」がいいでしょう。 |
Wilco | ウィルコ | 送られたメッセージに対して、「了解しました、実行します」という意思を伝える符号です。 Will comply(従います)の省略形。 |
レディオ・リポートとは、無線を使って情報を他局と共有することをいいます。以下によく使用されるレディオ・リポートをそれぞれ説明します。
レディオ・チェック
レディオ・チェックは、あなたの通信があなたの周波数にいる他局に届くかどうかを試験するためのレディオ・リポートです。以下の例のように使用されます。
例:
Alpha 6:「Alpha各局、Alpha 6。レディオ・チェック、オーバー。」
Alpha 1:「Alpha 6、Alpha 1。感明良好、オーバー。」
Alpha 2:「Alpha 6、Alpha 2。感明良好、オーバー。」
Alpha 3:「Alpha 6、Alpha 3。感明良好、オーバー。」
Alpha 6:「Alpha 各局、Alpha 6。各局ともに感明良好、アウト。」
コンタクト・リポート
コンタクト・リポートは、接敵した際に敵の情報を伝えるためのレディオ・リポートです。
例:
Alpha 1:「Alpha 6、Alpha 1。コンタクト・リポート、オーバー。」
Alpha 6:「Alpha 1、Alpha 6。送れ。」
Alpha 1:「敵歩兵分隊。グリッド123 456。Northに向かって移動中。交戦できます、オーバー。」
Alpha 6:「了解。そのまま待機せよ。Alpha 6アウト。」
SITREPは、簡単に言うと「状況報告」です。Situation reportまたはSituational report(シチュエーション・リポート/シチュエーショナル・リポート)の略と言われています。
SITREPの内容は、以下の4つから構成されます。
例:
Alpha 6「Alpha 1、Alpha 6。シット・レップ送れ、オーバー。」
Alpha 1「Alpha 6、Alpha 1。WP1を通過しWP2に移動中、あと2分で到着予定。WP1付近で敵のパトロールと交戦、これを排除。負傷者発生につきWP2にてMEDEVACヘリを要請。オーバー。」
Alpha 6「了解、WP2の北300m地点にMEDEVACヘリを派遣する。Alpha 6、アウト。」
間接射撃支援要請(砲撃要請)
前線観測員を参照。
http://www.unitedoperations.net/wiki/Radio_Telephone_Operator_Course, United Operations Forum