前線観測員

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前線観測員とは、間接射撃において目標を観測し、味方の野砲隊や迫撃砲部隊に射撃指示を送る隊員のことです。

ここでは、前線観測員がどのような仕事をしているのかを紹介します。

ススメシリーズ第1弾 小隊先任軍曹のススメ

ススメシリーズ第2弾 無線通信手のススメ

ススメシリーズ第3弾 前線観測員のススメ

ススメシリーズ第4弾 先任軍曹のススメ(解説版)

ススメシリーズ第5弾 ラジオ・コミュニケーションのススメ

ススメシリーズ第6弾 ファイアーチーム・リーダーのススメ

間接射撃とは

間接射撃とは、主に榴弾砲や迫撃砲を用いた、「砲やロケット・ミサイル等を、撃つ側から見えないところにある目標に対し射撃する」ことを言います。

榴弾砲や迫撃砲から発射された砲弾は、山なり弾道(じゃない場合もありますが)を描いて飛んでいくため、数百メートル~数キロメートル先の目標に

大打撃を与えることができます。ただし、数キロメートル先ともなると、もちろん砲手が直接ターゲットを視認できるわけがないので、前線観測員が

彼らの目となって目標の発見、場所の特定、そして射撃の指示を行います。

間接射撃に携わるのは、以下の3つの兵科の人たちです。

  • 前線観測員(Forward Observer、通称FO)
  • 射撃指揮所(Fire Direction Center、通称FDC)
  • 砲を運用する部隊

前線観測員は、随伴する、もしくは同じ作戦に参加している味方歩兵部隊の要請を受け、目標を観測し、位置を特定し、射撃指揮所に対し射撃の指示を出す人です。

射撃指揮所は、前線観測員の射撃指示を受け、大砲を目標の方角にきちんと向けるために色々計算する人です。

砲を運用する部隊は、射撃指揮所が計算した結果を受け、大砲を目標の方角にきちんと向け、指示通りに発砲します。

必要な装備

前線観測員が必要な装備は以下の通りです。

  • (ACE3) Vector 21       ※夜戦の場合はVector 21 Nite
  • (ACE3) Map tool
  • (ACE3) MicroDAGR GPS    ※もしくは、ACE3 DAGR GPS
  • (TFAR) 中距離無線      ※PRC-152やFADAKなど
  • (TFAR) 長距離無線      ※RT-1523GやMR-3000など
  • (ACE3) 82mm Range table  ※FDCがいない場合で、なおかつMk6、M252、L16、2B14のいずれかを使う場合

では、それぞれの装備と必要性について解説します。

Vector 21

(ACE3) Vector 21

色々な類似品がありますが、必ずACE3のVector 21を使います(※後述)。

このデジタル双眼鏡を使って、目標までの距離と方位を算定します。

使い方は、

  1. 双眼鏡を覗く
  2. 中心を目標に合わせる
  3. Tabキーを押す
  4. すぐにRキーを押す
  5. 中心に赤い四角形が出たら、両方のキーを離す

の5ステップです。

左側に表示されるのが自分が向いている方位、右側が自分から目標までの距離です。

Map Tool (Small)

(ACE3) Map Tool

FDCがいない場合、Map toolの所持は必須となります。

Map toolは、マップを開いた状態で表示し使用することで、マップに線を引く、距離を測る、方位を調べるなど、

とてもマップとにらめっこしているだけでは得られないであろう情報を引き出すことができます。

表示方法は、

  1. マップを開く(デフォルト:Mキー)
  2. セルフ・インタラクションをする(デフォルト:Ctrl + Windowsキー)
  3. Map toolを選ぶ
  4. Show small map toolを選ぶ
  5. キーを離す

の5ステップです。また、

  • Altキーを押しながらMap toolをドラッグ → Map toolを回転させる
  • Ctrlキーを押しながらMap toolの端をなぞるようにドラッグ → 真っ直ぐな線を引く
  • セルフ・インタラクションからAlign map tool to compass → 自分の向いている方向にMap toolの向きを合わせる

といったことが可能です。

MicroDAGR GPS

(ACE3) MicroDAGR GPS

MicroDAGR GPS(まいくろだがー じーぴーえす)と読みます。

普通の兵科が持っていくにはちょっと贅沢なGPSです。色つきマップ表示、現在位置のグリッド、向いている方位、ウェイポイントの設置と

その方位の表示など多彩な機能が盛り込まれています。

また、このMicroDAGRは、ACE3のVector 21と接続することができ、上記の「目標までの距離と方位を観測」する方法で

目標がいるグリッドと標高を教えてくれます。

使い方は、

  1. MicroDAGRを表示させる(デフォルト:Homeキー)
  2. MicroDAGRを大きく表示させる(デフォルト:もう1回Homeキー)
  3. 上のバーをクリックする(画像参照)
  4. Connect toをクリックする
  5. Vector 21をクリックする
  6. Vector 21で上記Vector 21の欄の手順を踏む

の6ステップです。この手順を行った後でMicroDAGRを見ると、画像のように下半分に目標のグリッド位置と方位が表示されます。

PRC-152 個人用無線

(TFAR) 中距離無線

陣営によって異なりますが、比較的小さく、個人用無線機です。

これを使うことによって、ちょっとだけ離れたところにいる味方部隊との通信ができます。

主に、前線部隊と一緒に移動する迫撃砲チームで運用する際に使うと便利でしょう。

西側陣営はPRC-152、東側陣営はFADAKを使います。

使い方は、

を参照してください。

RT-1523G 長距離無線

(TFAR) 長距離無線

陣営によって異なりますが、大きくて重い、背中に背負う無線(=マンパック無線)です。

これを使うことによって、遠くにいる味方部隊との通信ができます。

主に、別行動している迫撃砲チームや、基地にいる野砲部隊と通信する際に必須です

西側陣営はRT-1523、東側陣営はMR-3000を使います。

使い方は、

を参照してください。

82mm Range Table

(ACE3) 82mm Range Table

ACE3で追加されるこの射表は、Arma3本体の迫撃砲であるMk6 Mortarのためのものです。

ですが、3CB BAFのL16 81mm Mortarを運用する場合も全く同じように使用することができます。

射表には、「何メートル先に落とすには砲の仰角を何度にすればよいか」など、迫撃砲や野砲の射撃において必要な情報が書かれています。

表示方法は、

  1. セルフ・インタラクションをする(デフォルト:Ctrl + Windowsキー)
  2. Equipmentを選ぶ
  3. Show 82mm Range Tableを選ぶ
  4. セルフ・インタラクションのキーを離す

の4ステップです。

実際にやってみよう

必要な装備が整ったところで、早速実践に出かけてみましょう。

なお、ここでは自分が「前線の歩兵部隊に随行している前線観測員」「迫撃砲部隊が別の場所にいる」「FDCは迫撃砲部隊の隊長である」と仮定して話を進めます。

味方の歩兵部隊が目標を発見

味方の歩兵部隊から以下のような通信が入りました。

「FO、こちらAlphaリーダー。北東に500mの位置に敵の基地を発見した。迫撃砲で排除してくれ。」

さて、あなたの最初の仕事です。あなたは通信のあった「敵の基地」を探します。

・・・ありました。方位0-3-3、522mの位置に敵の基地があります。まずは正確な方位を測定します。

MicroDAGRとも接続して、敵のグリッド位置を割り出しましょう。

・・・割り出しました。敵の基地は07331 12109だそうです。ん?10ケタ?

MicroDAGRはご丁寧にも、測定した目標のグリッド位置を1メートル単位で割り出してくれます。あと、高度も忘れずにメモしましょう。122mだそうです。

10ケタグリッドの求め方・用法はナビゲーション講座を参照。

射撃指示(修正射)

目標の位置が特定できたら、わかりやすいようにマップにマーカーを置き、FDCに通信を入れましょう。

FDCへの射撃指示は、次のように行います。カッコよく決めちゃってください。

あなた「FDC、FO。ファイアー・ミッション、修正射。オーバー。」
射撃指揮所「FO、FDC。ファイアー・ミッション、修正射。アウト。」
あなた「グリッド 07331 12109、海抜122。オーバー。」
指揮所「グリッド 07331 12109、海抜122。アウト。」
あなた「目標、敵の基地。HE、2発。TOF知らせ。」
指揮所「目標、敵の基地。HE、2発。TOFは追って送る。」

・・・うーん難しい。一つひとつ解説していきます。

まず1つめ。これはウォーニング・オーダー(warning order)と言って、「射撃指示を送るから準備してね」とFDCに教えてあげるひと言です。

次に2つ目。FDCに、目標のいる位置を海抜高度を教えています。

最後に3つ目。FDCに、目標の種類、使う砲弾、撃ってもらう数、TOFを通達するように、の4つを指示しています。

TOFとは、Time of flightの略で、日本語にすると「飛翔時間」となります。これは、砲が射撃してから砲弾が目標に着地するまでの時間のことです。

このひと言を追加することで、FDCに「射撃から何秒で着弾するか教えてね」と伝えているのです。

砲弾の種類に関しては、後述を参照してください。

発砲と修正、2回目の射撃指示(修正射)

FDC(と迫撃砲部隊)が射撃の準備を整えて、いま正に発砲するところのようです。

FDCから通信が入ります。

指揮所「射撃開始、弾着まで27秒。射撃番号AB1001。オーバー。」
あなた「射撃開始、弾着まで27秒。アウト。」

最初の1発が発射されました。最初の1発目が着地するまで残り27秒です。しっかりと目標を観測しましょう。

射撃番号というのは、FDC(と迫撃砲部隊)が複数の目標を識別するために割り振る数字です。1から始まって連番で割り振っていきます。

AB1001は「アルファ・ブラボー・ヒト・マル・マル・ヒト」と読みます。

・・・着弾位置がズレています。これでは敵の基地を殲滅できません。

修正射の3発が発射されたうち、2発は基地の外や門、壁際に着弾しています。残りの1発だけ奇跡的に端っこにある兵舎を直撃しました。たぶん中身は空っぽでしょう。

でも中心からどの方角に何メートルくらいズレてるのかわかりません。そこでVector 21を使用し、着弾位置(Fall of Shot、FoS)を測定します。

  1. Vector 21を覗く
  2. 中心を、本来着弾させたかった地点に合わせる
  3. Tabキーを1回押し、すぐに押しっぱなしにする
  4. Rキーを1回押す(Tabキーはそのまま)
  5. 中心を、実際の着弾地点に合わせる
  6. Tabキーを離す
Fall of Shotをマップに記入しましょう

左側に「L 10」、右側に「A 10」と表示されました。これは、「今見ている方位に向かって左に20m、手前に10mズレているよ」という意味です。

マップを開き、Map Toolのメモリを使って「左に20m、手前に10m」の地点を探します。ついでにマップマークもしましょう。

次に、射撃指示を出した「本来着弾させたかった地点」と「実際の着弾地点」が東西南北の方向に何メートルずつズレているのかを算出します。

・・・出ました。北に5m、西に15mの地点までズレていたようです。早速、FDCにもう一回修正射をしてもらうようお願いしましょう。

FDCに2回目の修正射を指示するときは、ズレていた地点ではなく、修正した地点の情報を送ります。なので、「北に5m、西に15mズレたから南に5m、東に15m修正した

地点に撃ってね」という指示を出します。

あなた「FDC、FO。ファイアー・ミッション、修正射。オーバー。」
指揮所「FO、FDC。ファイアー・ミッション、修正射。アウト。」
あなた「南5m、東15m。TOF送れ。」
指揮所「南5m、東15m。TOFは追って送る。」

1回目の修正射ではグリッドや海抜高度なども一緒に通信していましたが、2回目の修正射では必要ありません。簡潔に済ませましょう。

FDCもきっとマップをしっかり読んで、適切な修正射をしてくれるハズです。

射撃指示(効力射)

先ほどの修正射が見事、敵基地のド真ん中に着弾したようです。早速、本番の射撃をしてもらいましょう。

FDCに効力射のお願いをします。

あなた「FDC、FO。ファイアー・ミッション、効力射。オーバー。」
指揮所「FO、FDC。ファイアー・ミッション、効力射。アウト。」
あなた「同目標。HE、7発。TOF送れ。」
指揮所「同目標。HE、7発。TOFは追って送る。」

先ほどの修正射の位置で正しく着弾しているので、今さら改めてグリッドを報告する必要もありません。「同目標」とひとこと言えばOKです。

・・・さて、射撃準備ができたようです。FDCから通信が入ります。

指揮所「射撃開始、弾着まで27秒。射撃番号AB1001。オーバー。」
あなた「射撃開始、弾着まで27秒。アウト。」

・・・7発すべて敵の基地に吸い込まれていき、敵の基地は壊滅しました。見張り塔なんかボロボロです。

本番の射撃も終わったところで、FDCに射撃の効果を伝えてあげましょう

あなた「FDC、FO。BDA送る。」
指揮所「FO、FDC。BDA送れ。」
あなた「敵の基地を殲滅。副次的に内部に侵入した敵のBTR-80を無力化。グッジョブ!」
指揮所「敵の基地を殲滅。副次的にBTR-80を無力化。アウト。」

BDAとは、Battle Damage Assessmentの略で、日本語にすると「戦闘損害評価」となります。

要するに「今の射撃で敵が殲滅できたのか、できなかったのか。また、どのくらい殲滅できたのか」を報告しますよ、という意味です。

先ほどの射撃で何をどのくらい殲滅したのかをFDCに伝えることで、FDC(と迫撃砲部隊)は、現在携行している弾種と数でどれほどの被害をもたらすことが

できるのか、また今後、どれくらいの規模なら対応できるのか、という目安が把握できます。

砲弾の種類

ちょっと難しい方法でやってみよう

ここで紹介するのは、上記の「マップ上で目標の位置を測定し、FDCと情報を共有する」というやり方よりも難しい方法です。

前線観測員が訓練の足りない隊員だった場合、もしくは、前線観測員があらかじめ決めた位置から全く動いておらず、FDCが諸元の計算ができる場合、

FDCが代わりにマップ上での目標の位置を特定し、射撃を行います。

では早速やってみましょう。なお、上記と同じシナリオだったと仮定して話を進めます。

ただし今回、前線観測員であるあなたはMap Toolを基地に置いてきてしまいました。頼れるのはVector 21だけです。

味方の歩兵部隊が目標を発見

味方の歩兵部隊から以下のような通信が入りました。

「FO、こちらAlphaリーダー。北東に500mの位置に敵の基地を発見した。迫撃砲で排除してくれ。」

さて、あなたの(2回目の)最初の仕事です。あなたは通信のあった「敵の基地」を探します。

・・・ありました。方位0-3-3、522mの位置に敵の基地があります。しかし、あらかじめ決めておいた場所から一歩も動いていないので、

FDCに「自分から見た目標の方位と目標までの距離」を教えます。

ただし、いつも使っている360度の角度を使ってはいけません。ここでは、ミル角というものを使います。

ミル角とは

軍事用語にミル角(milliradian)という言葉があります。これは、「円の一周を6400で割った角度」です。通常、我々は「円の一周を360で割った360度の角度」を

使います。しかし、軍事ではより正確な方法で方位を測ることによって、射撃の精度を上げたり、位置特定の精確さを上げたりします。野砲や迫撃砲の間接射撃も同様に、

正確な射撃を目指すためにこのミル角を使います。

Vector 21はデフォルトで360度モードになっているため、これをミル角モードに切り替えましょう。

  1. Vector 21を覗く
  2. Tabキーを5回連打する
  3. 左側に「6400」と表示されるまでRキーを押す
  4. Tabキーを5回連打する

この手順で、お手元のVector 21をミル角モードに変更できます。なお、Rキーを押しすぎると、メートル単位がフィートに置き換わるという

悲劇が起きるため、操作には十分気を付けましょう。

射撃指示(修正射)

目標までの距離522m、方位はミル角で0588と出ました。この角度のことを「観目方位角(かんもくほういかく)」と呼びます。

では早速、FDCに射撃指示を出しましょう。

あなた「FDC、FO。ファイアー・ミッション、修正射。オーバー。」
指揮所「FO、FDC。ファイアー・ミッション、修正射。アウト。」
あなた「観目方位角0588、距離522m。オーバー。」
指揮所「観目方位角0588、距離522m。アウト。」
あなた「目標、敵の基地。HE、3発。TOF知らせ。」
指揮所「目標、敵の基地。HE、3発。TOFは追って送る。」

まず1つ目。ウォーニング・オーダーはグリッド式のやり方と一緒です。

次に2つ目。これらはそれぞれ、「前線観測員から見てどちらの方位にあるのか」、「前線観測員からどれくらい離れているのか」を知らせています。

最後に3つ目。グリッド式のやり方と一緒ですね。

発砲と修正、2回目の射撃指示(修正射)

グリッド式の時と同じく、FDCから射撃開始の一報が入ります。

指揮所「射撃開始、弾着まで27秒。射撃番号AB1001。オーバー。」

あなた「射撃開始、弾着まで27秒。アウト。」

・・・またズレてしまいました。やはりズレた位置は「左に20m、手前に10m」です。

しかし、あなたはMap Toolを忘れてきてしまったので、東西南北で修正することができません。

ですがFDCは既にあなたの観目方位角と観目線を把握しています。そのため観目線に対し、「右に20m、奥に10m」修正すればいいだけなのです。

FDCに2回目の修正射を指示しましょう。

あなた「FDC、FO。ファイアー・ミッション、修正射。オーバー。」
指揮所「FO、FDC。ファイアー・ミッション、修正射。アウト。」
あなた「右20m、奥10m。HE、3発。TOF送れ。」
指揮所「右20m、奥10m。HE、3発。TOFは追って送る。」

これだけです。実に簡単です。

・・・早速、修正射を開始したようです。FDCから通信が入ります。

指揮所「射撃開始、弾着まで27秒。オーバー。」
あなた「射撃開始、弾着まで27秒。アウト。」

見事、敵の基地ド真ん中に着弾です。早速、効力射に移りましょう。

射撃指示(効力射)

ここはもうグリッド式の時と全く同じです。上のほうを参照してください。  

最後に

いかがでしたか?ここまでで一連の流れと、2つの射撃指示の方法を紹介しました。

本物の軍隊でやっていることはもっと複雑で、もっと難しいです。あくまでCCG流の「前線観測員の仕事」を紹介したにすぎません。

本物のやり方も、じっくり調べてみることで新しい発見があるかもしれませんね。

参考文献

Basic Fire Mission Guide - UO Community Wiki